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パスタを茹でるのに塩を入れる理由 ~沸点上昇との関係~ [身近な理科]

パスタを茹でる際、「水1Lに対して食塩を大さじ一杯入れて茹でましょう」なんて書いてますよね。
今までなんとなく、「沸点上昇度とでも関係あるのかなあ」なんて思っていました。
(※沸点上昇度・・・水溶液の沸点は、純溶媒(水)よりも高くなる)

というわけで、ちょっと計算してみました。

モル沸点上昇(K・kg/mol)・・・1 mol/kgあたりに上昇する沸点(K)。
質量モル濃度(mol/kg)・・・溶媒(水)1kgあたりに溶けている溶質(食塩)の物質量。

先ほどの、「水1Lに食塩大さじ一杯(約18g)」を例に挙げます。
食塩18gは、18/58.44≒0.308 mol
水のモル沸点上昇は、0.515 K・kg/mol
食塩(NaCl)は電解質で、水に溶けて塩化物イオンとナトリウムイオンに分かれることに注意して、
(沸点上昇度)=(モル沸点上昇)×(質量モル濃度)×(電解質の場合は電離したイオン数)より、

沸点上昇度=0.515×0.308×2≒0.317K
上昇温度ではKはそのまま℃に変換できますので、この場合の沸点は、
100+0.317=100.317℃

・・・うん、誤差の範囲ですね・・・。

というわけで、結論としては
「パスタに塩を入れて茹でるのは、沸点を上昇させるためではない!」
となりました。
おそらく、単に下味として塩味をつけるためでしょう。
パスタに塩味をつけるぶん、ソースにはあまり塩を加えなかったり、あるいはシンプルに調理するのでしょう。

その他「浸透圧の観点からみると、パスタの成分が溶けださずに済む」といった意見もありますが・・・
パスタに半透膜があるわけではないので、これはおそらく関連は薄いかと。
やはり、単に味付けの問題なのではないでしょうか。

以上、今日は料理における化学の話でした。

★小学生の皆さんへ
以上の内容は高校化学に当たります。
皆さんは、
「水溶液の濃度が上昇すれば、水と比べてどんどん沸点は上がっていく。上昇する温度は、濃度に比例する」
ということを理解しておけば十分でしょう。
この内容ならば、表とともに中学入試等に出題される可能性はあります。


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